立て 要塞17
迎え撃つのは 大鉄人!
特撮合金・大鉄人17(ワンセブン)と、同じく18(ワンエイト)。往年の特撮「大鉄人17」に登場した巨大ロボです。宿命の兄弟が、40数年ぶりに揃いました。
まずはタイトルにもなっている17。自我と超生産能力を持つ巨大ロボットで、超コンピュータ・ブレインによって製造されましたが、地球にとって有害な人類を滅ぼすべきだと計算したブレインに反抗、自らを解放してくれた南三郎少年と共に戦います。
本体はかなりの部分に合金が用いられ、ずっしりした重さが「特撮合金」の名にふさわしい手応えです。
肩や腰、くるぶしなどの各種引出し関節によって、着ぐるみロボットとしては十二分な可動範囲を持っています。足首だけ変形の都合もあってか、ちょっと関節が緩めなのですが、それ以外は固さも十分です。
ちょっと頭が大きいようにも思えますが、このアイテムの意図はおそらく「放映当時の映像の再現」ではないかと思うので、このバランスでいいのでしょう。
また変形を前提にしながら、すねの裏側にもちゃんと装甲が設けられています。当時の超合金や自動変形版だと、ここは省略されていましたので、非常に嬉しいポイントです。
先ほど頭が大きいと書きましたが、下から見上げるとちょうどいい感じです。やっぱ巨大ロボは下からのカットだよな。
付属の、三郎が乗り込むサブマシンとの対比。最初は咆哮と目の点滅(シグナル)だけでしか意思疎通ができなかった17が、自己改造を重ねて会話ができるようになっていく過程は面白かったです。
劇中のビッグパンチを再現する手首も付属します。この「でかい手」と、「腕を広げても動かない肩」が、実に着ぐるみロボらしい!
「グ・ラ・ビ・トーーン!」
腹部のシャッターを展開、必殺のグラビトン砲を再現できます。一度発射すると重力子チャージのために15時間は使用不可という設定、それを知り尽くしたブレインの波状攻撃、さらに自己改造によるチャージ時間短縮での反撃とか、なかなか燃える展開でした。
それでは変形開始。頭部シャッターを下ろし、腕を変形用の小型のものと取り替えます。一生懸命手首を畳んでいる姿がなんかカワイイ。
肩関節を左右に引き出し、スプリングで閉まっている両脇のシャッターに、腕を差し込みます。きちんと映像通りに腕をしまえる機構はなかなか良くできていて、ワクワクします。まぁ、ここまでやってくれたんだったらもう少しシャッター大きくして、普通の腕でもしまえるようにしても良かったんじゃないかという気がしますが、今回は映像重視ということなのでしょう。
劇中通りに体を畳んでいきます。足首は引き出して前にスライドさせ、バランスをとっています。
この際、先ほどのすね裏装甲はまっすぐ立たせ、腿に干渉しないよう逃がすことができます。うんうんいいね!
要塞17の完成!艦橋のアンテナは差し替えて再現します。
付属のシグコンジェットを配置すると、移動基地っぽさが増しますね。
つま先には、シグコンタンクとサブマシンを格納、発進状態を再現できます。あっ左右の格納場所、反対だった。
カタパルトを斜めにし、垂直尾翼を立てて飛行17の完成。この「飛行甲板を組み合わせて翼にする」っていうデザイン自体が、もう素敵。
背部から見ると、先ほどのすね裏装甲が、今度は脚部の垂直装甲になっているのがわかります。上手いこと設計したな・・・。
また腿が動いた後の腰の後にも、ちゃんと噴射口があり、こんな箱型でも飛ぶんだろうなという説得力を与えてくれます。
続いて「ボク、オトウト、ワンエイト!」
ブレインによって、17の刺客となるべく設計された18。17以上の能力を持つ強敵でしたが、サタン回路を外されたことで頼もしい仲間となりました。僅か数話の出番でしたが・・・。
武骨なデザイン、渋い塗装、そして17以上に重いボディ。実にいい感じです。
背部の翼は、飛行状態のものと交換できます。この特撮着ぐるみロボらしい靴が、また味出してるわ・・・。
こちらも引出し関節で、かなりいろいろ角度を付けられます。ただ腕や足が、円柱と三角錐を足したようなデザインのため、干渉してそんなに大きくは開かないのですが、まあそこも着ぐるみロボのポーズっぽいのでOK。
胸部の超グラビトン砲も展開します。いやーこいつホント好き。実に「あの頃のロボの玩具」って感じがたまらないです。
あれから40数年も経って、17はともかく、18の玩具が発売されるなんて!ちょっと、いやかなり感動しました。
番組自体もかなり好きだったし、設定はとても面白かったのです。徐々に明かされる17の秘密、敵味方の組織としての戦い、戦術の応酬。
ただテコ入れが入ったり、18の出番が少なかったりと、ちょっと残念なこともありました。特に予告、それだけ見ると次週を見なくてもだいたい話が分かってしまうというあの映像編集は、子供心にもどうかと思ったデスよ。18の最期も最終回の展開も、全部予告でネタばらししてましたからね・・・。
当時の出演者は故人の方も多いですが、今の視点でリメイクしてくれないかな。
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コメント
皆さんの心に刺さっていただけたようで幸いです。17の方は、前に同シリーズでスタイリッシュなのが出ていたんですね。私が気が付いたときにはもう売り切れだったので、こちらのバージョンにしましたが、劇中イメージ再現という点では非常に満足しています。この何とも言えない着ぐるみ体型!
また18の方は、負けず劣らずの傑作です。愛らしく強く渋くダサく、そして重い!
確かにこれと並べるんだったら、現行の劇中バージョンと一緒の方が(主に等身で)ぴったりしますね。
>主題歌
あれホントカッコいい歌ですよね!
サビが始まる直前の
「立て!要塞17!救えるものは 他になし」
そしてそこからの「ウォゥウォゥウォゥ」の畳みかけが、もう燃える燃える!
投稿: 腰原 仁志 | 2021/07/13 18:53
はじめまして。いつも楽しい記事をありがとうございます。
私も大鉄人17を購入しましたが、予算の都合で18は見送ってしまいました…
レビューを拝見して、やっぱり無理してでも買えば良かったと後悔しています。
現在東映特撮ファンクラブにて17を視聴しているので、18登場の回が楽しみです。
後、主題歌かっこいいですよね!個人的に東映特撮主題歌ベスト3に入っています。
投稿: クロ | 2021/07/11 12:01
お久しぶりです(^^)
今回の特撮合金の17は以前の特撮合金とそれほど変わらないと思って
18だけ購入しましたが
画像を拝見すると劇中のイメージをかなり再現されてる
優品ですねー♪
18と並べるなら一緒に購入すればよかった(;'∀')
投稿: カモタロー | 2021/07/11 11:01