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2021年7月

2021/07/24

力天使を継ぐもの

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Virtues(力天使)というのははどうやら、デュナメスとヴァーチェの語源らしいです。デュナメスにしてはずいぶんヴァーチェだと思ったら同じようなもんだった(え)。


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METAL BUILD・ガンダムデュナメスリペアⅢ。劇場版「機動戦士ガンダムOO」のさらに後日談「Re:vision」に登場した機体で、その名の通りデュナメスの後継機ですが、乗り込む新しいパイロット・レティシエがティエリアの後継者みたいなもんなので、彼(?)に合わせて調整した結果、ヴァーチェのような機能と意匠も盛り込まれた、ということのようです。


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デュナメスらしからぬ色遣いとGNバズーカは、ヴァーチェの部分が色濃く出ています。またGNバズーカが超々遠距離射撃をするものではないからでしょう、メインカメラのターゲットスコープ展開などはオミットされています。


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背部はフレキシブルに動くアームと、巨大なバーニアが目を惹きます。搭載されているのは疑似太陽炉のようですが、性能はオリジナルに負けていないそうです。

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各部の関節の頑丈さはさすがにMETALBUILD 、重武装でも全くヘタレません。GNバズーカは腰裏のアーマーからアームで接続していますが、射撃時にはアームから外した方が良く動きます。


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フロントアーマーのGNバーニアは、スライドして開放状態を再現できます。

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また背部の方は、スラスターを開くと連動してGNバーニアが展開するという楽しいギミック付き。スラスターの裏にはビームサーベルも装備しています。

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GNバズーカは、アタッチメントで腕に強固に取り付けられ、ぐらつくことはありません。また腕の関節も非常にしっかりしているので、このバカでかい銃を安定して片手で取り廻すことができます。


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いつものスタンドが付属しますが、今回はさらに基部と上部にサブスタンドを取り付けることができるジョイントが付属。GNシールドやバズーカを支えることができます。まあ使わなくても全然大丈夫なんだけど!


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GNシールドはアームを展開し、フル防御態勢にすることができます。こうするとデュナメスっぽく見えてきますね。

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またこのシールドは、底部を外して付け替え、さらに大型の盾にすることができます。両腕にもアームにも取り付けられ、遊びが実にワイド。


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さらにシールドを開いて、内部のGNキャノンを展開させることもできます。この状態でも、腕でもアームでも持てます。まさに攻防一体。


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そしてGNバズーカを展開、後部を太陽炉に直接接続して、フルバーストモードの再現!また急にヴァーチェぽくなってきました。


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GNバズーカはサブスタンドで支えるよう指示がありますが、なくても全然大丈夫なのがホント凄い。この安心感がMETALBUILD だよな。


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最初は「知らないガンダムだし・・・」と思っていましたが、遊びだすとその懐の深さにビックリします。各種武装の付け替えの楽しさだけでなく、その安定度によってストレスもありません。また実は、両足などに全く使用されていないジョイント部があり、どうも「次の何か」のためのもののようです。まさか、ヴァーチェのガワ全部後で出します、とかやるんじゃないだろうな(どきどき)。

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2021/07/17

救えるものは他になし

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先日ご紹介した「特撮合金・大鉄人17」ですが、あの頃のワクワクを思い出させる傑作でした。今でもモニターの前に飾って遊んでいます。
ただ1点、どうしても残念だったのが・・・。


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要塞17への変形の際に、腕を変形用の小型のものに交換しなければならない仕様です。この腕は手首を下に折り曲げた状態で造形されており、そのまま戦闘に移行することができませんし、小型腕専用の拳もありません。
劇中通りのバカでかい手を胴体に収納するのはちょっと厳しいにしても、せめて「変形→戦闘開始!」までは部品を交換せずに、シームレスにバトルさせたいと思うのは、当時品の超合金で遊んでいた者でなくてもそうでしょう。


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そこでマウンテンサイクルをひっくり返して、写真のものを発掘しました。「関節技EX・極め手」という、MGのガンプラを意識したサイズの可動拳です。手首に上下の回転軸があるだけでなく、指の関節が1個1個可動、自在にポーズを付けられる優れものです。

ただ残念ながら現状はおそらく店頭在庫のみ、また本来はポーズを付けた後、指の角度は瞬着で固定することを推奨しています。ガシガシ動かして遊ぶことは想定されていません。しかし!まずは試してみることにしましょう。


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内部部分を組み立てると、こんな感じになります。指は平手から握りこぶしまでできますが、材質がABSなので塗装はしません。指が青ではなくなりますが、これはしょうがない。またボールジョイント部分は、径が17のそれより微妙に細いため、レジンで少しだけ太らせます。

手の甲に青く塗装した装甲を付け、指の形をグーにして・・・。


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腕部品(小)に取り付けると、こんな感じに。


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全体のバランスはなかなかで違和感もなく、手首の軸も思ったほど目立ちません。最初からこういう物だと言われれば納得する(?)レベルです。劇中のような迫力が欲しければ、本来の腕に交換すればいいだけですしね。

ではいよいよ変形開始。果たして、ちゃんとうまくいくのでしょうか?


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まずは指の関節を伸ばして、平手にします。


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続いて手首を内側に畳み、指も畳んで、腕の内側にまっすぐ沿わせます。


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そのまま両肩を引き出し、肘を内側に90度曲げていき・・・


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腕を腹部シャッターに押し込みます。そのまま、両肩も元の位置に押し込みなおすと・・・。


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おお!ちゃんと入った!
この通り、両肩の幅は変形専用の手首を用いた時と同じです。肩装甲と腕とで少し角度が付きますが、ちゃんと腕が胴体に収納されています!


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後は普通に変形させて・・・。


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美しい飛行17の完成!

少なくともこの状態で、変形専用手首を使った時とは、ほぼ見分けがつきません。


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これで、シームレスに変形→戦闘が行えます。やったー!
やっぱり指が動くと全然違いますね。数十回変形を繰り返しましたが、今のところ壊れる気配はなく、満足して遊んでいます。

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サブマシンを持たせたところ。なんか特撮でよくある「手のアップの時に手袋を使った撮影」みたいだな。まぁいいやw

今回は極め手を使いましたが、MGガンプラのフル可動手首を使用しても、おそらく同等のことができるのではないかと思います。その方が手に入りやすく、壊れにくいかもしれませんね。

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開発された方々も、たぶん可動手首のことは考えられたのでしょうが、コストその他の問題で見送られたのではないかという気がします。いや知らんけど。こういう時、例えば日本の大手財団Bとかだと、可動手首とか見栄え前提の小型頭部とか、その他オプションパーツを「プレミアムB」などで注文販売するような気がしたりしなかったり。

まあ何にしても「何か物足りない」と思った時に、「救えるものは 自分自身以外他になし」!「なければ作る」精神だけは、枯れないようにしたいと思います。

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2021/07/11

立て 要塞17

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迎え撃つのは 大鉄人!


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特撮合金・大鉄人17(ワンセブン)と、同じく18(ワンエイト)。往年の特撮「大鉄人17」に登場した巨大ロボです。宿命の兄弟が、40数年ぶりに揃いました。


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まずはタイトルにもなっている17。自我と超生産能力を持つ巨大ロボットで、超コンピュータ・ブレインによって製造されましたが、地球にとって有害な人類を滅ぼすべきだと計算したブレインに反抗、自らを解放してくれた南三郎少年と共に戦います。

本体はかなりの部分に合金が用いられ、ずっしりした重さが「特撮合金」の名にふさわしい手応えです。


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肩や腰、くるぶしなどの各種引出し関節によって、着ぐるみロボットとしては十二分な可動範囲を持っています。足首だけ変形の都合もあってか、ちょっと関節が緩めなのですが、それ以外は固さも十分です。
ちょっと頭が大きいようにも思えますが、このアイテムの意図はおそらく「放映当時の映像の再現」ではないかと思うので、このバランスでいいのでしょう。


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また変形を前提にしながら、すねの裏側にもちゃんと装甲が設けられています。当時の超合金や自動変形版だと、ここは省略されていましたので、非常に嬉しいポイントです。


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先ほど頭が大きいと書きましたが、下から見上げるとちょうどいい感じです。やっぱ巨大ロボは下からのカットだよな。

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付属の、三郎が乗り込むサブマシンとの対比。最初は咆哮と目の点滅(シグナル)だけでしか意思疎通ができなかった17が、自己改造を重ねて会話ができるようになっていく過程は面白かったです。


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劇中のビッグパンチを再現する手首も付属します。この「でかい手」と、「腕を広げても動かない肩」が、実に着ぐるみロボらしい!


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「グ・ラ・ビ・トーーン!」
腹部のシャッターを展開、必殺のグラビトン砲を再現できます。一度発射すると重力子チャージのために15時間は使用不可という設定、それを知り尽くしたブレインの波状攻撃、さらに自己改造によるチャージ時間短縮での反撃とか、なかなか燃える展開でした。


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それでは変形開始。頭部シャッターを下ろし、腕を変形用の小型のものと取り替えます。一生懸命手首を畳んでいる姿がなんかカワイイ。


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肩関節を左右に引き出し、スプリングで閉まっている両脇のシャッターに、腕を差し込みます。きちんと映像通りに腕をしまえる機構はなかなか良くできていて、ワクワクします。まぁ、ここまでやってくれたんだったらもう少しシャッター大きくして、普通の腕でもしまえるようにしても良かったんじゃないかという気がしますが、今回は映像重視ということなのでしょう。


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劇中通りに体を畳んでいきます。足首は引き出して前にスライドさせ、バランスをとっています。


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この際、先ほどのすね裏装甲はまっすぐ立たせ、腿に干渉しないよう逃がすことができます。うんうんいいね!

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要塞17の完成!艦橋のアンテナは差し替えて再現します。
付属のシグコンジェットを配置すると、移動基地っぽさが増しますね。


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つま先には、シグコンタンクとサブマシンを格納、発進状態を再現できます。あっ左右の格納場所、反対だった。

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カタパルトを斜めにし、垂直尾翼を立てて飛行17の完成。この「飛行甲板を組み合わせて翼にする」っていうデザイン自体が、もう素敵。


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背部から見ると、先ほどのすね裏装甲が、今度は脚部の垂直装甲になっているのがわかります。上手いこと設計したな・・・。
また腿が動いた後の腰の後にも、ちゃんと噴射口があり、こんな箱型でも飛ぶんだろうなという説得力を与えてくれます。


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続いて「ボク、オトウト、ワンエイト!」

ブレインによって、17の刺客となるべく設計された18。17以上の能力を持つ強敵でしたが、サタン回路を外されたことで頼もしい仲間となりました。僅か数話の出番でしたが・・・。

武骨なデザイン、渋い塗装、そして17以上に重いボディ。実にいい感じです。


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背部の翼は、飛行状態のものと交換できます。この特撮着ぐるみロボらしい靴が、また味出してるわ・・・。


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こちらも引出し関節で、かなりいろいろ角度を付けられます。ただ腕や足が、円柱と三角錐を足したようなデザインのため、干渉してそんなに大きくは開かないのですが、まあそこも着ぐるみロボのポーズっぽいのでOK。


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胸部の超グラビトン砲も展開します。いやーこいつホント好き。実に「あの頃のロボの玩具」って感じがたまらないです。


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あれから40数年も経って、17はともかく、18の玩具が発売されるなんて!ちょっと、いやかなり感動しました。

番組自体もかなり好きだったし、設定はとても面白かったのです。徐々に明かされる17の秘密、敵味方の組織としての戦い、戦術の応酬。
ただテコ入れが入ったり、18の出番が少なかったりと、ちょっと残念なこともありました。特に予告、それだけ見ると次週を見なくてもだいたい話が分かってしまうというあの映像編集は、子供心にもどうかと思ったデスよ。18の最期も最終回の展開も、全部予告でネタばらししてましたからね・・・。

当時の出演者は故人の方も多いですが、今の視点でリメイクしてくれないかな。

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2021/07/04

Z~刻を超えて~

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いろんな解釈があるもんだなぁ(感嘆

先日紹介した、完全変形をこなすMETAL ROBOT魂・Zガンダムですが、昔も一応変形するモデルはありました。


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これは放映当時の玩具・Zガンダム。さすがに30年ほど前の玩具だけに、プロポーションはいろいろ思うところがありますが、それでも「安心して遊べる」点においては傑作でした。頭部の角は軟質素材なので、変形の際に折れる心配がありません。

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ウェーブライダーは意外なほどよくまとまっており・・・まぁちょと寸胴ですが・・・、シールドとビームライフルを付けなおすだけでちゃんと変形します。また、機首とフライングアーマーはボールジョイントで確実に固定できるため、遊んでいてもフォルムが崩れる心配がないのも、後続勢力のことを考えると割とポイント高いです。


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続いて、押入れから発掘された昔の変形Zをご紹介します。まずは可変戦士・Zガンダム。かつて「可動戦士ガンダム」という、可動にこだわったジャンルの完成品トイがあったのですが、その流れのものです。これは可動は二の次にして、完全変形にこだわって設計されたようです。

プロポーションはなかなかだし、各部もさっきの当時品に比べれば、ずっとスマートです。頭部の墨入れがきつい気がしますが、あの頃はこういう塗り方多かったしね。


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背部も綺麗にまとまっており、かなりTVイメージに近いです。シールドが大きい気がしますが、これにはサイズ伸縮の機能がなく、ウェーブライダーになるときのままなので、しょうがないですね。


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変形パターンはMETAL ROBOT魂とは少々異なっており、腰前部のアーマーは、股関節にそのままくっついて一緒に移動します。股関節の移動はシンプルですが、結構きちんと変形できます。腹部も単純な横スライドでなく、ヒンジで畳むようになっており、幅と同時に高さも調整しています。

頭部のアンテナは造形がシャープなのに、軟質樹脂なので安全に変形できます。ただ、変形時に胸部アーマーにひっかかりがちなのが難点。壊れる心配がないのはありがたいのですが。


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変形後も、プロポーションは良好です。脚部の変形も、壊れそうな心配はなく、誰でも簡単に扱うことができそうです。

このアイテム、変形に関しては十二分、むしろ安全・確実な分だけMETAL ROBOT魂よりもいいんじゃね?と思うかもしれませんが、実は・・・


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横から見ると、なぜか胴体部分に隙間があり、頭部が見えてしまっています。ななななんだこりゃ勿体ない。ここさえ薄く畳めるか、シールドの横をもっと大きくするかしてれば完璧だったのに・・・。


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最後に、今回最大の問題作・完全変形Zガンダム。なんと食玩です。プロポーションは、独特としか申し上げようがありません。ってか全然違うぞ!どことなく工業製品っぽい雰囲気があります。


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背部のフライングアーマーも全然違います。そして食玩なので、手も足もフライングアーマーも、すぐすっぽ抜けます。関節の保持力も、あってなきがごとしです。でもなぜか愛らしい。なんかねー、うんと頑張って「自分のZを設計した」、そういう愛を感じるんですよ。


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変形パターンも独特、頭部は180度ひっくり返して収納されます。また難関の頭部の角は、頭部ごと差し替えて交換します。「完全変形」じゃないじゃんね!でもなぜか愛らしい(二度言った)。

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ウェーブライダーは、機体をなるべく平らにするのは諦めたのか、かなり厚みがあります。しかしフライングアーマーが大きめなので、割とちゃんと飛行機っぽく見えます。まあ、あちこちすっぽ抜けるんですが!


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並べてみると、いろいろこだわりがあるもんですね>Zガンダム。可変戦士が意外なほどカッコ良く、METAL ROBOT魂に見劣りしないくらいです。これでシールドさえ、なんとかなってればな。食玩版はまあ、食玩だからね。


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個人的には、やっぱり大きさも完成度も安心感も、PG(パーフェクトグレード)がトップだと思います。超合金魂の記念すべきNo.100は、ガンダム系が来ると思ったんだけどな・・・。本命はRX-78、次点がZ。大穴で百式(笑)とかね。

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