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2020/07/26

続・明日のプリンタ

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ご覧あれ、俺っち渾身のレジデンス!

(この世で私だけが堂々と使っていいセリフ(ふふ))


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先日手に入れた3Dプリンタ、非常に楽しいものですから、さらに調子に乗っていろんな玩具のリペアをしていました。以前すでに修繕した、レギオスエータのパイロットフィギュアもその一つです。胴体中央部分を、光造形プリンタ用のABS類似レジンという材料を使って、作り直してみました。図の数字はmmです。


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結構ヒヤヒヤしていましたが、意外にもちゃんとでき、実用十分な硬度をもっています。うむ満足。
そろそろ、なんか別のこともしてみたくなりますね。


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そしてとうとう、本格的に一から設計して「新しいもの」を作ってみることにしました。まずは、フル可動手首です(いきなりハードルが跳ね上がった)

PGガンダムなど、いろんな玩具やプラモで可動指のあるものは存在しますが、可動域が人間のそれとは近くなかったり、割と破損しやすかったりと、商品として作るのは結構大変そうです。まあそうだ、手の甲なんか2㎝もないもんね・・・。

かくいう私も、以前DX超合金魂・コンバトラーV用のフル可動手首を作成しましたが、その後しばらくして指の付け根が破損してしまいました。元がPGガンダムのものですが、あそこはどうしても壊れやすい部分ですから、しょうがないなと諦めていました。

しかし!今なら!なんかできるんじゃね?

そうと決まれば、さっそくLightWaveで設計、MarsProで施工です!


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印刷すると、こんなものが出来上がりました。材料は、先ほどのABS類似レジンというものを使用しています。普通のUVレジンよりは、少し硬くて弾力がある・・・ようです。

しかし、指の部品の太さは約4mm、手の甲ですら1.8cmしかありません。こんなちいちゃいもの、設計はまだしも、ちゃんと組み上がるのでしょうか?


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作業中の状態。いかに小さいかわかりますね・・・。


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関節をつなぐのは、0.9mmの針金を使用します。差し込んで切って、瞬着で入り口だけ固めます。簡単に言うけど、20個近くの関節を作るのはしんどいよ・・・。
しかし、なんだか組みあがってきました!ワクワクが加速します!


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で、できた・・・。ちゃんとピッタリ収まってる・・・。やった!

とは言ってますが、ここに来るまで3回ほど作り直しています。ちゃんと設計したはずなのに、隙間が合わなかったり、回転させたらはみ出したりと、「組みあがる物」ができるまでに3回です。俺、こんなにCGモデリング下手だっけ?と、結構凹みましたですよ。やっぱ、映像と実際に存在させるものを作るのとではまた違うんですね。もの作ってる人を尊敬しますわ・・・。

あ、あと、設計はちゃんとしてたけど、サポート材の設定がトンチキで、部品がちゃんと出力されないのにも泣かされました。サポート材はちゃんとチェックしないとだめだね。

さて、では意図通りの動きができるかチェックします。


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動く!こいつ動くぞ!

関節の固さもいい感じ、今のところ、動かして破損しそうな部分もありません。破損に関しては、レジンは軽いので、手首の自重を気にしなくていいのも大きいです。


が、ここでふと立ち止まります。

「このままだと、綺麗な『グー』ができないんじゃないか?」

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案の定、なんか変な気がします。親指が内側に握りこんでないんですね。
この指の関節の配置は、一般的なロボ玩具とだいたい同じです。私も習慣で、いつも見てる玩具っぽいものを作りました。しかしこれだと、親指の可動域が人間と異なるため、自然な感じに拳を握ることができません。人間の親指って、他の指と曲がり方が違いますからね。

うん、もうちょっと改良しよう。


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というわけで出てきたのが、このバージョン2だ!時代に合わせて「俺の02」とでも言っておくか!
できたてのホカホカなので、あちこち綺麗にしてないのは許してください。


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親指に水平の回転軸を付け加えたことで、人間の掌のそれに近い、握りこぶしができるようになったと思うのですが、いかがでしょう。


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指の付け根、また手首にも、後ろや左右にも回転する可動域を設けたので、より「指に表情がついた」感じの動きがつけられます。既存の2㎝クラスの可動手首の中でも、かなりいい方だと思うが!(当社比)
まぁその分、作るのクソめんどくさいけどね!


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指さしポーズも、親指を握りこむことで、さらにそれっぽくなります。
「サイバトロン戦士、アターック!」


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ならば、あの人の武器も持たせねばなるまい。MPコンボイ(初代)の武器はちょうどいい大きさです。グリップを握りこむ感じも表現できます。
なお(レジンと針金だから)保持力は全くありません。実際に持たせるなら、ジョイントかネオジム磁石などを検討しなければならないでしょう。あと、手首の軸の部品も見つめなおす必要がありますね。


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しかし普通に表情を付けて遊ぶには実用十分、これでもう、PGガンダムの手首が壊れようが、DX超合金魂の可動手首がなかろうが、何も心配いりません。なんか凄い達成感。連休つぶした甲斐があった。


しかし連休最終日にきて、ある事に気が付きました。

 

右手も作らないといけないのか・・・。

 

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コメント

>データだけ買っておうちで出力組み立て

ホントに、そういう時代が来るかもしれませんね。ソーシャルディスタンスガレージキット。

>ルークの上に乗せて、グーチョキパー!

今やってるアニメ「デカダンス」の必殺形態をちょっと思い出したり。

投稿: 腰原仁志 | 2020/08/02 15:54

前回作成したルークの上に乗せて、グーチョキパー!マシンロボレスキューごっこ!(ェ

投稿: 山平(Sanpei) | 2020/07/27 22:34

いやはやお見事。
「どんなに凄い機体でも結局は使う者の知恵と勇気!」
(byリバイアル上映中)ですね~。
そのうちデータだけ買っておうちで出力組み立て。なんて日が来るのかもしれませんね。

投稿: ゆうじ | 2020/07/27 07:36

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