« 明日のメダルと掴む腕 | トップページ | 貫きシャイニング »

2020/06/27

M.O.S.P.E.A.D.A.

Dscn2806a

男は誰も Lonely Soldier Boy


Dscn2789 Dscn2790

千値練RIOBOT、「機甲新世紀モスピーダ」・レギオス(エータ)。地球降下作戦の主力戦闘機が、製品の完成度で定評のあるRIOBOTシリーズに導入されました。アーモファイター、ダイバー、ソルジャーへの完全変形はもちろん、意欲的な新ギミックを搭載しての登場です。


Dscn2808

スタンドが付属し、ファイター形態でディスプレイできます。その際には下部にアダプターを取り付けるのですが、これがまた「次もあるんじゃない?」と勘繰らせる意味深なデザインをしています。
が、まずは完全変形を楽しみましょう。


Dscn2791 Dscn2792

まずはアーモダイバー(形態A)。腕を出していない状態です。
レギオスはその人気から、今まで多くの完全変形玩具が発売されましたが(私も個人的には、バルキリーよりも好きです)、この製品はその中でも至高の完成度、そして複雑さを備えている気がします。一番の特徴は、「機首とコクピットが一体化しておらず、それぞれ独立したアームで移動する」ことでしょうか。これは驚きの新解釈のためなのですが、それはまた後程。


Dscn2793 Dscn2794

続いて、腕を出したアーモダイバー(形態B)。背部センサーポッドのアンテナは格納時は2重に折りたたまれ、長さを確保しています。


Dscn2796 Dscn2797

そこから、実に多くのヒンジを展開、また股関節もいろいろ回転したりスライドさせたり、複雑な過程を経て・・・。


Dscn2799

レギオス・アーモソルジャー形態の完成!


Dscn2802

背部は翼と機首が綺麗に折りたたまれ、きちんと装甲の役目を果たしてい(るかのように見え)ます。またファイター時は足首を引き込んでいるために見えない腿の内側の装甲は、ソルジャー時にはきちんと展開され、脚部を保護しています。


Dscn2800

もちろんスタンドに搭載でき・・・。


Dscn2801

全身のミサイルポッド展開も可能!

そして、このアイテム最大の新解釈というのは・・・。

Dscn2803 Dscn2804

ソルジャー時のコクピットの状態です。

今までのどの玩具も、ファイター時の機首とコクピットは一体化していたため、ソルジャー形態には「パイロットが真下を向く」状態になっていました。たぶん原典の設定では、ソルジャー時にシートが90度回転して前を向くとかいう機能があるのでしょうが、それをギミックとして仕込むには、ちょっとサイズが無理です。変形させてしまえば外からは見えないので、今までの玩具では、そこらは黙殺していたのでしょう。

しかしこの製品では、実際に運用する際の立場になって考えられたのか、「機首とコクピットは分離し、コクピットは水平になったままで、パイロットの姿勢と視線を確保する」ように設計されています。これは実に合理的だし、「コクピットの上に頭部メインカメラが載る」というのも、ロボ者としては燃えるシチュエーション!いいじゃないですかねコレ!

まぁこれだと、原典でやっていた「いざとなったら本体捨てて、機首を後方に射出して脱出する」って技が使えないんですが、どのみちレギオス放棄するようじゃ勝てないしね!


Dscn2807

さて、完璧無比のこの製品・・・かと思いきや、意外なところに残念ポイントがありました。それは、付属してくるパイロットの可動フィギュアです。

全長約4㎝、ダイアクロン隊員並みに関節が動き、ちゃんとバイク搭乗もできる優れもの・・・なんですが。


Dscn2812

実は全身の接合部がユルユルで、もうほんと、すぐに腕や腰や膝がポロポロ取れてしまいます。材質が全身で同じ、少し柔らかめの塩ビ?なのもいただけないと思いますが・・・せめていくつかの部品をABSにすればまだしも・・・、とにかく、ちゃんとポーズをとることすらできません。
腰は持ち上げただけで取れますし、腕に至っては、動かしてもいないのに、コクピットの中でいつの間にか外れています。いったいどうしたことでしょう。いつもの千値練さんのクオリティとは思えない・・・。

憮然としていてもしょうがないので、毎度のことながら

「どうせなら!」
「やっちまえ!」

全部関節作り直しだ!


Dscn2813

まずは膝の内側から、外側にまで達しないよう注意しながら、ピンパイスで穴を開け、金属パーツの軸に置き換えます。1.2mmの被覆針金を、外のビニール剥いたらちょうどいいくらいでした。


Dscn2815

軸をほんの少しだけ、左右の腿の長さより短めにしておくと、すべて中まで押し込めて綺麗に見えます。かなり手頃の渋さの関節になったので、この後瞬間接着剤で外側だけ埋め、抜けてこないように(そして間違っても関節を固めてしまわないように)します。


Dscn2817

腿の内側から穴を開けたので、外側からは軸が見えません。ウェーイ。
股関節は特に何もしなくても、強度と保持力がよさそうでしたので、そのまま使います。腰と胴体の接続部は、腿と同じように金属軸に交換しました。

そして写真撮ってから気が付いたけど、やべぇ!右足2本作っちゃったよ!(笑)

この後大慌てで直しました。瞬着流す前でよかった・・・。


Dscn2818

まぁそれはともかく。
一番の難関は、両肩です。ダイアクロン隊員やマイクロウォーズなどいろいろ試したのですが、いずれも微妙に径が違い、良い感じに強度を持ったボールジョイントは見つかりませんでした。そこでDIY店に赴き、虫ピンを見繕ってきました。


Dscn2820

虫ピンは非常に固いので、普通のご家庭の工具では加工は困難です。うちは農具を研ぐグラインダーがあるので、それで虫ピンをちょうどいい長さに調整、肩と本体に差し込みます。これも削りすぎるとアウトなので、慎重すぎるほど慎重に。


Dscn2821

ここまで来たらせっかくなので、足の裏にミニミニネオジム磁石を仕込み、鉄板の上なら自立できるようにします。後はヘルメットをはめなおして・・・。


Dscn2823

御覧の通り!
絶対安心のフル可動と、片足立ちすらできる安定性を確保した、Lonely Soldier Boyの完成です!


Dscn2824

琥珀色の男の夢が蘇りました。よかったよかった。
まあ次のロットか、次のゼータかイオタ(あるのかな?)では直ってるんじゃないかという気もしますが。
それでもやっぱ、欲しいものが欲しいときにこの掌にある、ってことは大事なので・・・。


(6月28日追記)

まぁ上記のようなことをしなくても。

Dscn2810 Dscn2811

ダイアクロン隊員でも十二分だということに(今)気づいた。

|

« 明日のメダルと掴む腕 | トップページ | 貫きシャイニング »

鋼鉄の凱歌」カテゴリの記事

コメント

ゼータ出そうですねー。これは欲しいところです。しかし年末、ついにDXボルテスも登場とのことで、いやちょっとさすがに予算が厳しい・・・ああでもゼータはしょうがないか・・・

投稿: 腰原 仁志 | 2020/07/05 04:56

うちにも到着しましたが、部屋を片づけ中で未だに未開封……暑い中のお片づけはなかなか進みませんわ。
それはそうとレギオス・ゼータも発表されましたね。近日予約開始だそうで、もしかすると年末あたりに……えー、バルキリーVF-1Sも予約入るというのに、年末また厳しいことになるのか……。

投稿: やずみ | 2020/07/02 01:21

月末発売ロットもあるようですね。そっちだと直ってるといいですね・・・まぁダイアクロン隊員(略

でもそれを差し引いても、カッコ良さと精密さ、満足度は天下一品!トイナミのマスターピースや、BRAVE合金を凌いでいると個人的には思います。

投稿: 腰原 仁志 | 2020/06/30 18:38

お久しぶりです。カッコいいですよねぇ。まさに決定版と言ってもいいレギオス。お値段ははりますが、今後のシリーズも出てくるんだろうか。ゼータかダークレギオスが欲しいんですが。
それはそうと、スティックらしきフィギュアのほうは、ちょっと残念らしいとは聞きますが、まさかこのように改造されてしまうとは。うちも来週来ますが、どうしようかしらん。

投稿: やずみ | 2020/06/27 21:55

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 明日のメダルと掴む腕 | トップページ | 貫きシャイニング »