熱く戦え!
スタジオ・ハーフアイ製、完全変形ダンガイオー。
80年代後期のOVA、破邪大星・弾劾皇(ダンガイオー)の主役ロボで、4機の戦闘機(ダン・メカニック)が合体して完成します。
完全変形シリーズとして世に出るからにはそれなりの理由があり、元々のアニメ(設定)では、4機のメカは伸びたり縮んだり膨らんだり、おおよそ地球上の材質では再現不可能だろう(笑)、というような変形をしていました。
しかし、それを可能にしてしまったのがこのアイテムです。
それでは、その4機のメカと変形過程を見てみましょう。
ミア・アリス機。リーダーのミアが乗り込む、きゅっと細長い機首が美しい機体です。
ダンガイオーの頭部と、バックパックを形成します。
ロール・クラン機。合体後は、ダンガイオーの上半身になります。
コクピットの窓は、本来赤いシールドになっているのですが、この写真ではそこを変形させるのを忘れていました。
ランバ・ノム機。分離して、左右に分離して、ダンガイオーの両腕(肘から先)になります。
ダンガイオーの必殺技の一つ、ブーストナックルは、パイロットが乗ったまま(半身の)機体ごと撃ち出すという、乗ってる方はたまらない恐怖の技でした。
両脚を形成するパイ・サンダー機。
いずれも、ランディングギア型のスタンドが付属します。
4機の大きさはかなり異なり、ランバの機体に比べ、ロールとパイのそれはかなりのボリュームがあります。まぁ、さすがにこれはしょうがないでしょう。
4機はほぼ飛行形態のままでも合体し、巡航形態に変形できます。
なんだかバッフ・クランのメカみたいだなぁ。
さて、いよいよダンガイオーとなるわけですが。
その手順は実に複雑怪奇、よくまぁこうまでして考えましたね、という感じです。
何せ、マニュアルの変形手順は、120段階ありますから・・・(^^;)。
およその形になったところで。
ダンガイオーに合体します。
ロール機とパイ機を接続し、左右に分離させたランバ機は腕に捻るようにしてはめ込みます。最後にミア機を合体させ、頭部を背後から重ねると。
破邪大星の完成。
「サイキック・斬」(剣)も付属します。
プロポーションのメリハリなどは、そりゃぁリボルテック版の方がまとまりとしては上かも知れませんが、何せこちらは「ちゃんと合体するダンガイオー」。
そんなものが存在するというだけで、当時からのファンにはたまりません。
背部のバックパックもボリューム満点。
正面からも良いですが、こっちのアングルも実に見栄えがします。
さらにハーフアイの通販版には、特典として、「光る!サイキックウェイブ」が付属します。
最初、腕が余計に1本入っていたので、「なんだこりゃ」と思っていたら、なんと。
そのオマケの腕の内部には、超小型ボタン電池と(たぶん)LEDが内蔵され、スイッチ代わりにネジを締めると、掌のサイキックウェイブ紋章が輝きます。
何という恐ろしいこだわりよう。
OVA発売当時は、デザインされたスタッフの方ですらも
「(完全変形する玩具は)不可能じゃないでしょうが、もしできたとしても、イデオン奇跡合体みたいなものになるでしょう(笑)」
とおっしゃっていました。
それが!
こんなきちんとしたプロポーションのダンガイオーにまとめられ、しかも
「4機のダン・メカニックが、どれも格好いい!」ものが発売される時代になろうとは。
いろいろ感慨深いものがあります。
そろそろまた、こういう「熱いロボットアニメ」がまた、出てきてくれても良いんじゃないかな・・・。
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コメント
> しかし、この合体変形のギミックを考えた人はすごいですね。
もう超絶ですからね。よくまぁここまで、ちゃんと変形前後のプロポーションを保てたモノだと。ホントに脱帽です。
> ダンガイオーとダンクーガを結ぶ因縁
そんなことがあったんですね・・・。大魔神我は何かで見て(模型情報だったっけ?)、ワクワクして待っていたものですが、まぁああいうことになって。
それが「弾劾凰」に繋がっていたとは知りませんでした。いろいろ情報ありがとうございます。
投稿: 腰原仁志 | 2009/08/29 17:03
ダンガイオーとダンクーガを結ぶ因縁 スタジオハーフアイ謹製完全変型ダンガイオーが発売されるとは、正に長年のファンの夢が叶いましたね。スタイルも超合金魂ダンクーガや、ハーフアイ製ダンクーガノヴァ以来の出来映えです。さて、題名にある通り、ダンガイオーとダンクーガは浅からぬ因縁を持つ作品です。まず、デザイナーが大張氏である事を始め、実はダンガイオーは、超獣機神ダンクーガの企画書当時の仮題と、OAV「失われた者たちの鎮魂歌」に登場した生体メカの仮名で、何れも没となり、また、ダンガイオー自体は、平野俊貴(当時・俊弘)監督が当初マジンガーZのリメイク「大魔神我」を作るつもりが、恐らく永井豪さんからの反対で没になり、永井さんが代わりに弟子の石川賢さんの「無敵少女ラミー」の作品を提供し、脚色し生まれたのがダンガイオーでした。意気込みとは裏腹に、残念な事にOAVも3話で打ち切りの憂き目に遇い、2001年にスタッフを一新し、テレビ朝日の深夜アニメで続編G弾劾凰を作るも、予定の半分だった全13話で打ち切りなり、既に大張氏は関与していませんでした。ダンクーガ、ダンガイオーの血筋を受け継いだのは02年フジテレビ放映超重神グラヴィオンでしたが、此方も続編は独立U局に移行しました。長文になり申し訳ございませんでした。
投稿: ジョバンニ | 2009/08/27 09:57
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
で、ダンガイオーですが、メカデザインって大張さんでしたっけ?
とにかく、有機的なデザインでスーパーロボットらしからぬデザインだ、と個人的には思っております。
しかし、この合体変形のギミックを考えた人はすごいですね。
あと、この作品は渡辺宙明先生が手掛けてまして、某宇宙刑事の音楽と似ている曲が使われているのは有名なお話ですね。
投稿: さっきー | 2009/01/01 17:42
> もちろんアニメ界の水木・佐々木・堀江・子門さん達等は基本中の基本でダンガイオーやキャプターは一人で声色変えて余裕です・・・
スバラシイ!今度堀江先生パートはお願いします。ああホントにやりたいなぁ。
投稿: 腰原仁志 | 2008/12/30 20:58
>カラオケでは、どっちのパートを歌うことになっても万全なように、練習しています(笑)。
物心ついた時に歌っていた理由が、幼稚園のバスの運転手さんにお菓子を貰う為だったのでモノマネがデフォでした…
その流れのまま何故か「本物」という言葉にとらわれた小学生時を経た現在、自分の歌い方というものは存在せず出来るだけ似せるようにしか歌えなくなってますw
もちろんアニメ界の水木・佐々木・堀江・子門さん達等は基本中の基本でダンガイオーやキャプターは一人で声色変えて余裕です・・・OTL
投稿: MUF | 2008/12/28 18:04
> 「ブゥーーストナァーーークルっ!!」
> 「こら!勝手に飛ばすな!」
人乗せて、敵にぶつけておいてアレですからね、エスパーって丈夫で良いなぁ(笑)。
> 「ハーフアイが合体させる玩具作るから変形プロセスは気にするな」と思ったフトw
なんかそんなこと、実際におっしゃっていた作品があったとかなかったとか・・・。
> こ、これはもう……魂に突き刺さるどころか貫通してませんか?
はい、スパイラルナックルで大穴があいています(笑)。
写真撮るのに疲れちゃったので載せませんでしたが、ランバ機のブースターとか、ホントに「縮む」んですよ。もう呆れかえるほど。
> ahamkara様
> はじめまして。いつも楽しく拝見しております。
ありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。
500円貯金をこつこつ貯めた甲斐があったというものです。
> OPのアニキとミッチーの歌と神谷さんの叫びに痺れてたなー
あの二人のパワフルなハーモニー(掛け合い)がまた格好いいんですよね。
カラオケでは、どっちのパートを歌うことになっても万全なように、練習しています(笑)。
OP/EDも堪能しました。ありがとうございます。
> 変形手順120パターンて^^;
説明書見たときはひっくり返りました。変形手順だけで12頁ですからねぇ。
> 腕部パイロットの生命は軽いんでしょうか?w
だいたい、腕振り回している時点で危ないというか、吐くくらいで済めばいいというレベルですよね。エスパーって丈夫(以下略)
投稿: 腰原仁志 | 2008/12/28 15:44
「ブゥーーストナァーーークルっ!!」
「こら!勝手に飛ばすな!」
・・・以上、ロールとランバの会話でした。
・・・あんだけの衝撃で額押さえるだけですむとは(笑)
ダンガイオーにチェンジすると、気弱なロール君も熱血キャラにチェンジする・・・これもたまらんかった。
・・・しかし、スタジオハーフアイの執念にはただただ感服しまくりです、はい。
投稿: 栃木の海坊主 | 2008/12/27 11:45
大河原御大曰く「アニメーターが上手く曲げてくれるから」と逆Aの関節についてシド爺に語ったという事を思い出し…
「ハーフアイが合体させる玩具作るから変形プロセスは気にするな」と思ったフトw
ダンガイオー見ると私はラブ・サバイバーを歌っちゃうんですよね・・・♪
投稿: MUF | 2008/12/27 11:44
こ、これはもう……魂に突き刺さるどころか貫通してませんか?
思わず嘉門達夫の『誰がそこまで頑張れいうた』を口ずさみたくなりましたw
投稿: 黒竜王V | 2008/12/27 10:53
はじめまして。いつも楽しく拝見しております。
ダンガイオー、素敵なメカですよね。
あのゲッターロボもかくやという無茶苦茶な変形合体が、
こうしてきちんとしたプロポーションのフィギュアとして世に出るとは、
本当に恐ろしいというか(笑)良い時代になったものだと思います。
自分はさすがに買う事はできませんでしたので、
こちらでたっぷりと堪能させていただきました。
どうもありがとうございました。
投稿: ahamkara | 2008/12/27 09:12
熱っく、熱ぅく、熱ぅぅぅく、たたかえぇぇ~♪
大好きです。
80年代でリアルロボットアニメが流行っていた時にスパロボテイストで作った作品・・・
OPのアニキとミッチーの歌と神谷さんの叫びに痺れてたなー
また無茶な変形でしたが、その原因の一端と思われる大張さんのヒーロー体型がイカシテました。
当時弾劾皇のおもちゃがでないかなーと思ってたのに、まさか20年後に、しかも完全変形で発売されるとは。
つくづくすごい時代です。
・・・まぁお値段がアレなので諦めたのですが、やっぱりいいですね・・・
例によって変形・合体は、捻って回して、ズラして、ひっくり返してというような匠設計だと思いますが・・・
見てると出てくる言葉は月並みですがやっぱり「スゴイ!」ですね。
えっ?勿論、腰原さんが(笑)
OP
http://jp.youtube.com/watch?v=CYcAItVq3as
ED
http://jp.youtube.com/watch?v=LDumOPPuhJ4&feature=related
投稿: えいしん | 2008/12/27 06:02
ああこれ買われましたか~
HJに載ってるときからよくぞここまで
やったものだと賞賛してましたが
変形手順120パターンて^^;
もはやハーフアイに再現できない変形ロボはないんでしょうかね
>ブーストナックルは、パイロットが乗ったまま(半身の)機体ごと撃ち出すという
スパロボimpactでもブーストナックルのたびに悲鳴が上がってましたねw
後に大張さんはグラヴィオンでも
同じシステムのメカを出してますが
腕部パイロットの生命は軽いんでしょうか?w(いやいやきっと魂込めてるってことか)
考えてみればダンガイオーとグラヴィオンは主人公が普段気弱でメカに乗り込むと
強気になるとこまで似てる気が・・・
>なんだかバッフ・クランのメカみたいだなぁ
ほんとにこれで紫や緑に塗って複眼ぽいディテールあったらギル・バウみたい
投稿: Yam! | 2008/12/27 05:47