脚なんて飾りです
ZEONOGRAPHY #3015、ジオング。
ジオンの名を冠し、シャア大佐最後の機体となったモビルスーツが、ジオノグラフィシリーズに登場しました。
シャープな造形、綺麗なタンポ印刷はいつも通り。フォルムも実に、私たちの脳裏にいるジオングに近いと思います。
・・・と書きながら何ですが、この写真では、私が上腕部の装甲を外し忘れました。
あのジオングなら、未完成のフレームが露出しなきゃいけなかったのに。説明書に丁寧に書いてくれてあったのに。公国の皆さんすいません。
特徴的な有線サイコミュはリード線で再現、もちろん頭部も分離、耳下のバーニアまで動きます。
モノアイの発色が今ひとつなため、よーく見ないとどこにモノアイがあるのか分からないのだけが難点ですが、それ以外は文句なしに「最後のジオンのモビルスーツ」っぷりを発揮しています。
ところでこのアイテムですが、実は、商品名は「ジオング【パーフェクトジオング】」となっています。
つまり、何かにつけて「飾り」だと言われてきた、有名なあの部分も、同梱されているわけです。
これがその「完全な姿」。何だかずいぶん格好いいんですけど。
脚部だけで、並のGFFシリーズのガンダムより大きいと来ています。
史実で、もしも完成していたなら、それこそサイコガンダム並みの大きさになっていたことでしょう。
脚部は、股関節ごと巨大バーニアと交換、差し替える方法を取っています。自重もかなりのものになるため、上半身だけを持って持ち上げるとすっぽ抜けますので、取り扱いには注意が必要です。
「プラモ狂四郎」 で使用された大型サーベルも付属。
剣を持ったら、腕のビームが使えないんじゃないかという気もするのですが、こう迫力に溢れられると問答無用。わはははは。
さて、このアイテムでの最大のギミックは、もちろん「脚が付属すること」・・・ですが、個人的には、別の(割とさり気ない)ギミックの方が、インパクトありました。
それがこの「ランディング・ギア」。
スカート内部から展開する着陸脚です。
ヒヨコみたいでとても可愛い(笑)。
これが存在するということは、
「(脚部のない)現状で80%の完成度ではなく、100%の能力を発揮できます」
「 脚なんて飾りです」
という、ジオング開発陣の言葉を裏付けることとなります。
つまり、最初から脚部なんかないことを想定して(ランディングギア共々)作っていたわけですから。
ランディングギアは、装甲スカートの一部が前にスライド・展開し、その内部に収納されます。スカートを展開した状態だと、フォルムも結構変わり、ザメルのように陸上をホバーで移動するようなタイプにも見えます。
この収納ギミックは、脚部を取り付けた後も、意外な効果を発揮します。
スカートの展開は脚部取り付け後も有効なため、上のように大きく足を踏み出したようなポーズを取らせても、装甲が干渉せず、広い可動範囲を誇ります。
地味ですが意外と有効なギミックで、 ちょっと唸らされたり。
今までは、正直言って「ジオングに脚は不要派」でした。
その主因は、ガンプラ黎明期に、ジオングのプラモにドムの脚をつけて失敗したトラウマだったのですが(笑)。
しかし、実際に手に取ってみると
「これはこれでアリだよなぁ」
という気がしてきました。 何せとにかく迫力満点、サッキー竹田がこだわった理由も良く分かります。
これを、ジオングと呼んで良いかどうかは、全然別の話ですが。
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コメント
> そのギミックが原因で水ぶっかけられてショートしてしまうんですけど…懐かしいなぁ。
プラモ狂四郎は、実際のプラモの仕様と自分の拘りが戦闘成果となって現れる、画期的なマンガでしたね。
1/144ゲルググの腰は(後ハメをするために)90度捻ると外せる、なんてネタで負けたヤツもいましたっけ(笑)。
> もし当時、足が間に合ったとしても、やはりパージ可能な状況だったのでしょう。
それはあり得ますね。第一、あのサイズでは運用できる戦艦も限られます。いつでもパージできる機能は最初から織り込んでいたかも知れませんね。
ビグザムが要塞拠点用だったのも、「置く場所がねぇ」のが理由の一つだったみたいですし。
> ・・・しかし当機にドム(リック?)の脚をって・・・大胆な事をしなはる(笑)
あの頃、そんな改造が流行ったんですよ。しかし当時の技術力のない私がやったところ、ドムの股関節の軸がこう、ポッキリと・・・。
> ところで、「足のない時」は上腕部の装甲はつけない方が「私たちのイメージ」っぽくありません?(笑)
まさにおっしゃるとおり!これは私のミスでした。装甲は例のごとくに外せます。
説明書にはっきり書いてあったのにね。トホホ。ご指摘ありがとうございました。
投稿: 腰原仁志 | 2008/02/17 17:25
いやあかっこいいなあパーフェクトジオング。
そういえば電飾でショートなんてネタもありましたね。
私もモロに狂四郎世代なので思い入れいっぱいですねえ。
ところで、「足のない時」は上腕部の装甲はつけない方が「私たちのイメージ」っぽくありません?(笑)それとも外れないんですか?この製品は(すいませんリサーチ不足で)。
投稿: 九太郎 | 2008/02/16 14:35
S「脚が付いてないようだが?」
G「そんなもん飾りです。ジオングは現行で100%稼動しますっ!」・・・技師官が断言したのはもうランディングギアができていたからなんですね、納得、納得。(笑)
・・・しかし当機にドム(リック?)の脚をって・・・大胆な事をしなはる(笑)
いまは出来がいいなぁ(いつも言うことですが・・・)最終の画像なんてジオングじないみたい・・・ガリアンあたりに出てきそう。
「疾走の巨神騎士」なんっつって・・・すみません今出任せいいました(謝)
投稿: 栃木の海坊主 | 2008/02/16 11:13
>ジオングのプラモにドムの脚をつけて失敗したトラウマ
案外、ジオンの設計者&製作者の人たちも…
「これだけでかいと、どうするよ…足」
「ビグ・ザムの鳥足は似合わねぇだろし…」
「!…ドムの足をおっきくすれば良いんじゃね?」
…などと言いながら失敗したくちなのかも。
>「プラモ狂四郎」 で使用された大型サーベルも付属。
>何せとにかく迫力満点、サッキー竹田がこだわった理由も良く分かります。
そうそうそう。Pジオングといえば、プラモ狂四郎ですよ。無駄に発光ギミックで歓楽街のネオンばりにキラキラと光らせた、あのジオングですよね。
そのギミックが原因で水ぶっかけられてショートしてしまうんですけど…懐かしいなぁ。
正史とかけ離れるのかもしれませんが、レビューを見ている限り、ジオン開発陣の裏と表が見えてくるように思えてなりません。
基本的にジオングは各部パージが可能な一年戦争当時では稀有なMSです。それはパイロットの存命を延ばすためなのか、それとも、頭だけになっても戦えと言う事なのか。
もし当時、足が間に合ったとしても、やはりパージ可能な状況だったのでしょう。
だからこそ、ランディングギアがあったとも受け取れますよね。
うーん、妄想回路がそそられますねぇ。
投稿: 弐々 師走 | 2008/02/16 09:12